社長ブログ
住まい購入時、最も妥協したものは?
不動産情報サービスのアットホーム(東京都大田区)は、2020年10月以降に一戸建て・マンションを購入した18歳~50歳の男女400名を対象に「住まい探しの妥協ライン調査~購入編~」を実施し、このほどその結果を発表しました
住まいの条件の中で妥協したことは何かを質問したところ、「収納スペースの広さ」が27.0%と最も多く、次いで「リビングの広さ」23.5%、「外観のデザイン」22.8%という結果となりました
5人に1人が住まいの条件を妥協しているが、「妥協してどうだったか」との問いには、いずれも6割以上が「妥協しても問題なかった」と回答していることがわかりました
実際に「収納スペース」を妥協して問題なかった人からは「断捨離する良い機会になるから(中古マンション)」といった前向きなコメントが目立ちました
「リビングの広さ」を妥協した人からは「物を出しっぱなしにしないことで広々使えるから(新築一戸建)」「住んでしまうと狭さを感じなかったから(中古一戸建て)」という声があがりました
「外観のデザイン」を妥協して問題なかったと回答した人からは「住んでみたら気にならなかったから(中古マンション)」「自分では妥協したと思っていても意外と来客に褒められたから (新築マンション)」といったコメントが見られました
一方、妥協した人のなかで「妥協したことを後悔している」と回答した割合が最も少なかったのは「外観のデザイン」3.3%、次いで「階数」6.8%でした
特に「外観のデザイン」は、妥協した割合が22.8%と3番目に多いことから、同社では外観のデザインは、「妥協が許容でき、かつ後悔しない条件の1つと言えるのではないか」と分析しています
■設備は半数近くが「妥協なし」
住まいの設備の中で妥協したものは何かを聞いたところ、最も妥協していたのは「宅配ボックス」16.8%でした
実際に「宅配ボックス」を妥協した人の67.2%が「妥協しても問題なかった」と回答しました
その理由として「置き配を利用できるから (新築マンション)」「お互いの休日に上手く受け取ることができているから (新築一戸建て)」といったコメントが目立ちました
次いで、ほぼ同率で 「ウォークインクローゼット」15.5%、「床暖房」15.3%と続き、「ウォークインクローゼット」を妥協した理由として「普通のクローゼットで十分、使い勝手に問題はないから(新築マンション)」「和室の収納を工夫して、バッグやベルトなどの保管場所を増やしたから(中古一戸建て)」、「床暖房」を妥協した人からは「気密性の高い家にしたのでそんなに寒くないから(新築一戸建て)」「他の暖房機器があれば十分だから(中古マンション)」といったコメントが寄せられました
いずれも半数以上が「妥協して問題なかった」と回答しています
一方、住まいの設備について44.3%が「妥協はしていない」と回答。条件を妥協していない人の割合19.0%と比べ割合が高いことから、多くの住宅購入者が住まいの設備にはこだわって選んでいることがわかりました
■住宅価格の妥協は予算の1.3倍まで
住まいの購入時、住宅価格を妥協したと回答した人のなかで、住宅価格の妥協ラインを「実際の住宅価格÷当初の住宅価格」で算出したところ、予算全体の1.3倍まで妥協していたことがわかりました
築年数を妥協したと回答した人では、全体で当初の希望より11.1年古くても妥協していました
妥協した理由としては、「建物自体は免震構造で、共用部分の清掃・管理もきちんとなされていたため(中古マンション)」という意見がありました(築年数の妥協ラインは「契約時の築年数-当初希望していた築年数の上限」で算出)
ただし、戸建て住宅に関しましては、昭和56年(1981年)に耐震性能の基準が変わりましたので(旧耐震⇒新耐震)、新耐震の基準で建築された、築40年に満たない住宅の購入をお勧めします!
また、広さについては、当初より14.0m2狭い物件で妥協していました
妥協した人の理由として、「手持ちの家具をおいても何とかなったから(新築マンション)」とのコメントがありました(広さの妥協ラインは「妥協した人の平均m2数-当初のm2数の下限」で算出)
最寄り駅までの徒歩分数については当初より8.6分、通勤・通学時間は当初より17.6分遠くても許容できる妥協ラインとしていました
妥協して問題なかった理由を聞いたところ、最寄り駅までの徒歩分数を妥協した人からは「自転車を使えばすぐだったから(新築一戸建て)」、通勤・通学時間を妥協した人からは「以前と同じくらいの時間帯の出勤で済んでいるから (中古一戸建て)」といった声が寄せられました
また、「在宅勤務が増えたので妥協しても問題なかった (新築マンション、中古マンション、中古一戸建て)」と、現代ならではの声も複数見られました
全てのご要望をパーフェクトに叶えられれば一番良いですが、(限られた)ご予算の中で、何を最優先に考えるかが非常に重要となってきます
私は常に、家は「スケルトン(後からでは簡単に変えられないもの)」と「インフィル(後からでも簡単に変えられるもの)」に分けて考え、スケルトンとなる『地盤補強・基礎・構造躯体・耐震性能・断熱性能・気密性能・計画換気・パッシブデザイン等』は確りと担保して、残されたご予算の中で、インフィルとなる『内装材・自然素材の採用・建具・設備機器類・意匠デザイン等』を選定していくことをお勧めします(ただし、アクセントウォールなど、予算にあまり影響のないデザインアップは良いと思います)
現在も、金融機関の事前審査を受けたお客様と、中古住宅を購入して、(高性能)リノベーションを検討させていただいておりますが、今回のテーマでもある『妥協』について、色々と悩んでおります